1. 気絶民族?
2025年8月7日、フジタさんのアトリエ「Bois(ボワ)」にて。

踊る研究者のちさ姐と、建築家のフジタさんをお招きして。

りほちさ姐(橋爪 千里)って、ダンスへの熱量が凄いんですよ。舞台で ダンスを1曲仕上げるのって結構な労力ですよね。それを何曲も出したり、衣装の早替えもあったりとか。コンテストにも出演していますし。気持ちも時間もエネルギーも、すごいなって。
フジタうん。そうだよね。舞台って、ただのダンス発表会じゃないもんね。
りほそれをハードな仕事しながらこなしているって、どういうことだろうってすごく不思議です。
ちさ姐うん、ちゃんと本業の仕事してるから、できるんだ、と思います。実は今日も23時から会議なんだけど。三極…、つまりアメリカ、ドイツ、日本で会議をするので、日本が虐げられちゃうんですよ(笑)。
フジタ三極?? あ、時差ってことね。突然グローバルですね・・・。
ちさ姐そうそう。それで、深夜とか早朝に会議があったりする。16時まで会議で、一旦お休みの時間があって、また22時から仕事とかね。休みというより、インターバルみたいなもんね。隙間時間みたいな。実はいま、この時間もそうなんだけど(笑)。そうすると、けっこう平日の夕方に、ダンスレッスンに行けるのよね。
フジタえ、じゃあいつグータラするの? 気持ちが休めないですよね?
ちさ姐してる、してる。グータラしてる。そういえばわたし、ときどき気絶するんですよ。こうやって話してて、あー眠いなぁと思っていると、ふっと落ちちゃう。
フジタき、気絶…。それをグータラと言うのだろうか…
ちさ姐娘と話してても、「あ、ママまた寝てるよ」とか、よくある。なんか入眠までに3分以内の人は、それは医学的に寝るのではなくて、気絶なんだって!
りほじゃあ、今日もちさ姐の気絶が、見れるかもしれないですね!
ちさ姐そう、もともとショートスリーパーというのもあると思うんだけど、寝てます。隙間時間にいっぱい。電車通勤で、つり革持って寝たりしてるし。たまにそういう民族はいますよ。
フジタそれは特殊能力じゃないでしょうか。睡眠の質がいいんでしょうか。わたしだったらそのまま深い眠りにつきます。

2. 踊る研究者ちさ姐とオンラインサロン
ちさ姐フジタさん、はじめまして〜。今日、りほちゃんに言われるがままに来ている。何の会かよくわかっていない。
フジタちさ姐さん、はじめまして。

りほすみません急に。今日の女子会には、仕事サイドで出会った建築家のフジタさんと、趣味のダンスサイドで出会ったダンサーのちさ姐をお呼びしちゃいました。それぞれの世界で、わたしがめちゃくちゃ魅力的だと思っているおふたりと一緒に話をしてみたいと思って!
ちさ姐フジタさんは、りほちゃんが「応援団」だったこと、知らないの?
フジタ知らない、知らない! いきなりついていけてない。
りほぜんぜん応援団の話はしていないですよ。実は18歳から28歳まで、10年間ぐらい応援団をやっていました!

フジタえー!どこで?学生の時ってことか。社会人で応援団ってあるの? え?何これ、ダンス?パフォーマンス?
りほダンスに近いと思います。グループの創作ダンスですかね。「フレーフレー」と熱血に応援するというより、作品として伝えたいコンセプトを考えて、構成・振付をつけています!
フジタかっこいい~!え、りほさんいるの?!どこにいるの?! あ、いた。「がむしゃら」ってチームなのね。いまは?引退しちゃったんですか?
りほはい。地元、愛知県のチームで、地域に根差してやってたんですよね。なので、2024年の上京と同時に、いったん休止しました。でも踊りたくなったらいつでも踊れるし、また踊りたいなとは思っています。コロナの時に、わたしの推しの振付師さんがダンスのオンラインサロンを始められたんです。ちさ姐とは、そこで知り合いました。
フジタちさ姐さんは、ダンスの先生なんですか。
ちさ姐ぜんぜん、先生じゃないですよー。もうほんとに素人っていうか、実はアラフィフからダンスをはじめました。いま息子が28歳で、娘が25歳なんですけど、元々、子どもたちがダンスをガチでやっていて。彼らが中高生になって、子育てが落ちついて、それからわたしも始めた感じです。
フジタへー!どういうダンス?
ちさ姐ジャズダンスです。コロナ禍から、ラテンとタップも追加して始めました。
フジタえっと、どういうのか全然わかんないな。タップはわかる。ラテンは、社交ダンスではない?
ちさ姐そうです、そうです。社交ダンスみたいなやつです。
フジタえー、すごい! ちさ姐さんは、左ね。右は…お嬢さん?

ちさ姐右が娘ですね。年をとってから、身体が利かない中で始めたんで、なかなか苦労してます。でも楽しくやってます。オンラインオーディションで、若い子巻き込んで一緒に踊ってもらったりとか。で、さっきりほちゃんが言ってた「オンラインサロン」っていうのは、コロナ禍まっただ中に、ダンサーたちがオンラインに集まってたんですよね。
フジタダンスなのに、オンラインで…。ほんとすごい時代でしたね。ちさ姐さんは、普段はどういう仕事をしているんですか?
ちさ姐新卒から、製薬会社で、医薬品の研究開発の仕事をしてます。コロナ禍の緊急事態宣言下は、ダンスどころか、仕事の規制でぜんぜん外にも出れなくなって。だから子どもたちと、そのオンラインサロンに入ったんです。

りほそのダンスサロンで、毎月課題の振付を踊るオンラインオーディションっていうのがあって、みんながインスタに自撮りしたダンス動画を投稿するんですね。それに、ちさ姐は絶対に「コメント」をくれるんです。ほんと、何百人にも。全員に。なぜか入っている応援団のわたしにさえ。それに感動しました。
ちさ姐不安な時期に、みんな一生懸命踊って投稿してるでしょ。でも、よっぽど上手でないと、なかなかいいねもコメントも、つかないよね。それで、わたしはみんなの動画を全部見て、ひたすらいいねをつけて、ここいいね、いいねっ!て細かくコメントをして。そんな人は、わたしくらいしかいなかったのかな。おかげで、りほちゃんとつながったり。オンラインだから、北海道だったり、大阪だったり、福岡だったり。すごくいっぱいダンスの知り合いができました。
3.建築家フジタさんと「木の家と暮らしの手仕事展」
ちさ姐フジタさんは、建築士さんなんですね。
フジタそうなの。建築士。住宅をメインにして設計やってます。最近ちょうど、りほさんに、不動産のことを相談させてもらったところです。

りほフジタさんは、設計事務所や、ゼネコンの現場監督として働いて、自然素材の住宅設計も経験され、それから独立されてるんですよね。フジタさんの住宅は、人柄が出ていて、素材や雰囲気も温かみに溢れています。あと、年に1度、ご自宅兼事務所で「木の家と暮らしの手仕事展」という企画展も主催されています。それがすっごく素敵なんですよー!

フジタそう、ちさ姐さんがフォローしてくれたインスタアカウントも、その企画展のアカウントなのです!
ちさ姐へぇー、お仕事以外で展覧会をやってるんですか。
フジタそうなんです。もともと物が好きなんですよね。器とか、誰かが作った物とか。工芸もそうだし、民芸もそう。


ちさ姐素敵ですね…。ご自分でもなにか作るんですか?
フジタ自分はいっさい作りません!そう、だから設計やってるんだなって最近わかってきたんだけど。自分では、何も作れない人間なの。
ちさ姐えー。設計って、設計図をかいて、2Dから3Dになるんですよね。すごくつくってるじゃないですか。
フジタそうなんだけど、要するにわたしは「建物の説明書」をつくってるって感覚なの。住みたい人の頭のなかを見て、こういう家に住みたいって想いを説明書にしている感じ。だから、わたしのなかで、芸術とか工芸とかとはちょっと違うの。予算とか法規とか、守らなきゃいけないそういう制限のなかでどうできるか、説明書にまとめ上げる仕事です。だから純粋な芸術とかアートとかとは、ちょっと違うんだよね。
ちさ姐なるほどー、そういうことか。
フジタたまたま仕事で知り合った家具の作家さんが長野にいて、神奈川のたまプラーザにあるうちに遊びに来てくれました。まさにここ、自宅兼事務所ね。雑談のなかで、彼がここで企画展やってみたら?って。それきっかけで、1年に1回、10日間だけ、ギャラリーをやるようになったの。作家さんたちに「出してもらえますか?」って、声を掛けて。
わたしはなにもできないから、プロデュース、ディレクション担当なんだけどね。フライヤーをつくるのが、自分の表現ですね。カメラマンとデザイナーを集めて。企画とフライヤーづくりを、ライフワークにしています。
ちさ姐フライヤーにどういう写真を使いたいかは、フジタさんが決めるんですもんね。今年はこういう写真がいいな、とか?自分でも、撮影されるんですか?
フジタううん、やっぱり全然しない。
ちさ姐え!そうなんですか。
フジタカメラも好きなんですけど、才能ない。ダメダメ。あ、もう頭打ちだな、わたしはここまでだと思いました。
りほえー!フジタさんのインスタ、ぜんぶ素敵じゃないですか。
Instagram LINK→https://www.instagram.com/architect_studio_bois/
フジタインスタの写真ね・・・、うん、頑張ってるかも!すっごい頑張ってる。でも、パッとは撮れないしね。
りほ…なるほど!「できない」のレベルが、かなり高いことを理解しました。
フジタそんなことないよ。もちろん楽しいのよ、写真を撮るのは。もちろん、ものをつくるのも。でも全然、自分では満足するものをつくりだせないのよ。できあがって自分の見ると、うーん…ってなる。料理も嫌いなんですよ。なんせ自分で手を動かしてつくり出すっていうのが、どうやら向いてないの。
ちさ姐そもそも「木の家と暮らしの手仕事展」は、フジタさんのお仕事ではないんですか。

フジタうん、仕事ではない(笑)友達からは、すんごい趣味だねって言われてました(笑)
だって、結構お金かかるじゃないですか。交通費から、宿泊費から、カメラマンさん代から。でも、やりたいことだから、お金がかかってもいいと思って、赤字覚悟でやってたの。
それで、ちょうどコロナ禍くらいだったかな、インスタをちゃんとやり始めたのね。その影響か分からないけど、コロナ禍1発目のイベントは、なんと行列ができちゃって。ホントびっくり。我が家に行列が伸びてる??って(笑)
それから、ちゃんと収益が出るようになりました。2012年くらいから始めたんだけど、それまでは本当に趣味でした。
りほフジタさんの手仕事展に、去年お邪魔したんですが。それはもう、置いてあるものも空間も、すごく素敵で。今日、改めてお話をきいて、あれだけの作家さんに声を掛けていて、フライヤーを作って、プロデュースをされていたんだなあとわかりました。熱量がとてつもないですね。本当にお二人とも、趣味の域がすごい。